空き家の地震対策は、建物の倒壊や瓦の落下などによる周囲への被害を防ぐために重要です。
空き家は老朽化が進んでいる場合が多く、特に地震の多い地域では早急な対策が必要です。
以下に具体的な地震対策を挙げます。
1. 空き家の地震対策の重要性
• 周囲への被害防止
地震時に建物や部材が崩れたり落下したりすると、隣家や通行人への被害につながるリスクがあります。
• 維持管理義務
空き家の所有者には、適切な管理を行う法律上の責任があります。
特に危険な状態の空き家は「特定空き家」に、現状はひどく状態が悪化していないが、今後放置すれば「特定空き家」となり得るような空き家を「管理不全空き家」に指定され、行政から勧告や命令を受けることがあります。(詳細はhttps://o-three.jp/blog/「管理不全空き家」とは-指定で固定資産税が6倍/)
2. 空き家の具体的な地震対策
(1) 建物の点検と補強
• 専門家による診断
建築士や耐震診断士に依頼して、建物の耐震性を確認します。
診断結果に応じて適切な補強を検討します。
- 木造建築の場合>接合部の補強や金具の追加。
- 基礎部分>コンクリート基礎の補強やひび割れの修繕。
• 耐震補強工事
必要に応じて、壁の耐震パネル設置や屋根の軽量化を行います。
特に瓦屋根は地震時の落下リスクが高いため、軽量素材への変更を検討します。
(2) 外部環境の安全確保
• 周囲の整理整頓
敷地内にある植木鉢、瓦礫などを整理し、地震時の飛散を防ぎます。
• フェンスやブロック塀の点検
ブロック塀やフェンスが老朽化している場合、地震で倒れる危険があるため修繕または撤去を行います。
(3) 内部の安定化
• 家具や物品の固定
家具や家電が残されている場合、それらが倒れたり移動しないように固定します。
• 不用品の撤去
長期間放置されている家財やゴミがある場合、それらを撤去して室内の安全性を高めます。
(4) 長期的な維持管理
• 定期点検
定期的に空き家を訪れ、地震による建物のひび割れや損傷がないか確認します。
• 管理代行サービスの利用
所有者が遠方に住んでいる場合、空き家管理サービスを利用して、建物の点検や修繕を依頼します。
3. 緊急時の対応策
• 保険の加入
火災保険に地震保険を追加することで、万が一の地震被害に備えられます。
• 倒壊リスクが高い場合の解体
耐震補強が難しい場合や、建物が老朽化している場合は解体を検討します。
一部自治体では、解体費用を補助する制度があります。
4. 行政や自治体のサポート活用
• 耐震診断の助成
静岡県や他の地震リスクが高い地域では、耐震診断や補強工事に対する助成金制度があります。
自治体の窓口で確認し、活用を検討します。
• 空き家バンクの活用
空き家を売却または貸し出すことで、適切に管理される環境を整える方法もあります。
5. まとめ
空き家の地震対策は、所有者の責任として重要な課題です。
特に、老朽化した建物や周囲へのリスクが高い場合は、耐震補強や解体を積極的に検討しましょう。
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